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MUFG

飾森 亜樹子 様
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ
経営企画部 部長
チーフ・コーポレートブランディング・オフィサー

Best Japan Brands 2025
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。 各社のブランドリーダーが 3つの質問に答えるインタビューシリーズ。

問1. どんな1年であったか:

この1-2年を振り返ってみて、貴社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか?
「ひと言」で表現するとすれば、どんな言葉で表すことができるでしょうか。その「ひと言」の背景や意味合いなどもお聞かせください

一言で表すと「つなぐ」です。2024年度にスタートしたMUFGは新中計のテーマの3本柱は「成長をつかむ、未来につなぐ、会社がかわる」です。金融を取り巻く環境は、グリーン、デジタル、人々の価値観の変化・多様化等の潮流変化があり、地政学リスク、経済のデカップリング、価値観の対立など、「分断」の時代に在ります。MUFGは様々な金融機能や世界中のリソースを使い、「分断」の中で「つなぐ」存在となることで、様々なステークホルダーが前に進むための「世界が進むチカラになる。」~社会課題の解決のためにパーパスを体現していきます。その在りたい姿に向かう社員の変革とアクションを視える化することがMUFGのブランディングです。

問2. Change – 変化と対応:

この1-2年において、様々な変化があったものと思われますが、貴社にとっての主な変化とその対応について、お考えをお聞かせください

金融の役割の変化すなわち「金融にとってのサステナビリティ」の発信強化です。MUFGは2050年までに投融資ポートフォリオからの温室効果ガス排出量をネットゼロとする「MUFGカーボンニュートラル宣言」を出し、世界の持続可能な成長と責任を果たす取り組みや進捗をプログレスレポートとして報告しています。金融のサステナビリティは、MUFG単独では実現できず、社会やお客様との対話を通じてサステナブルファイナンスの理解を広め、実現への道をたどるのです。これがMUFGのブランディングそのものであり、社会に対する責務の表明です。また幅広い世代に向けたブックレット、「赤い球の冒険」「サステナブルしちゃう日。」という動画など、誰もが、様々な企業の商品サービスを使うことで、直接的・間接的に“社会を良くすること”に貢献しているということを易しく伝える工夫もしています。「MUFGが目指す、未来のサステナブルな社会」という楽しいイラスト展開やサステナ子供新聞も発刊しました。今後も、金融の役割をわかりやすく伝えるサステナブルブランディングの取り組みを強化します。

問3. Challenge – 未来への課題:

今後 (これからの1-2年で)、貴社の事業やブランドにとってどのようなこと(変化)が起きると考えていますか?その変化による課題に対して、どのような準備が必要だとお考えでしょうか

カルチャー改革の加速です。エンゲージメント向上および「挑戦とスピード」を社員の行動パターンとして定着させることを目標に、①働く環境の整備②マインドセット③挑戦機会の提供、という3つテーマで施策展開と点検を行い、毎年従業員意識調査と、「ブランドパーソナリティ=在りたい姿」への変化を確認する独自のブランド調査で計測していますが、成果が出始めています。今後更に鍵となるのがスピード(=アジリティ)改革です。MUFGのポテンシャルを「覚醒」させるために、グループ横断のMUFG Way共鳴セッションを基礎に据え、社員が持つチカラを最大限に引き出し、自ら考え主体的に決断して直ちに行動するカルチャーの醸成に取り組みます。そして社会課題解決のため、パーパスを体現する社員のアクションを視える化するパーパスブランディングを我々のスタイルとして定着させ、お客様と社会に対して示すだけでなく、社員が自発的によりよい会社と社会を作るために行動していく好循環につなげたいと思います。また、社会課題解決に向けた具体的な取り組みや社会へのインパクトの可視化にもチャレンジする予定です。