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Suntory – Japan Branding Awards

日本発の「水と生きる」をグローバル共通のグループの約束として、国内外の社員一人ひとりが理解し、働く誇りや一体感を感じ、日々の業務で体現するためのグローバルの社内浸透活動

課題背景

2000年代後半より事業のグローバル化が進み、 2014年のビームサントリーの設立を経て、2015年には海外売り上げ比率40%超、従業員の過半数が外国籍社員となる等、企業買収や合弁を通じた急速な海外展開が加速。グローバル共通で「コーポレートブランドSuntory」の価値を明確化し、その価値をインターナルに浸透を図ることで、グループ全体のシナジーを強化し、Suntoryブランドのプレゼンスを向上させることが課題となりブランディングを開始した。

組織体制

コーポレートブランド戦略部が中心となり、ブランドの再定義及び、浸透における展開戦略を立案した。その内容を各部門で実行していくために担当役員を構成メンバーとしたグローバルコーポレートブランド委員会を立上げて活動を行なった。研修活動などにおいては、人事部及び、品質保証部と連携を行い部門横断で浸透活動を推進している。

戦略・実行

日本を含めたグローバル共通で「コーポレートブランドSuntory」および、「Suntory グループ企業理念」を再定義し、これまで国内で ‘コーポレートメッセージ’ として運用してきた『水と生きる』を国内外共通のブランドプロミス「私たちの約束」として新たに制定した。次に、国内外の37,000名を超える社員に、世界共通で企業理念に込められた思いや考え方の本質的な理解と共感を得るため、Suntoryの世界観を伝えるムービーと冊子を開発、国内外の社員に配布しセミナーを開催。また、国内社員には「天然水の森」での森林整備体験を全社員必須の研修として実施した。また、海外社員を日本に招き、山崎蒸溜所の訪問等の研修活動を多数開催。そして、 国内外においてブランドマネジメント、 ブランドコミュニケーションを本格的に推進するため「コーポレートブランド戦略部」を新設し、 ガバナンスを強化した。

活動の成果

上記の活動の結果、 海外グループ会社マネージャー向け研修では、 参加者より「サントリーの価値観を深く知ることができた」という意見が多くあがるほか、 社内アワードの海外社員の応募件数が75件から162件と倍増。社員調査では「サントリーで働くことを誇りに思う」と答えた社員が90%以上にのぼるなど一定の成果をあげている。

ご担当者様コメント

サントリーの場合は「水と生きる」に集約することが出来たが、企業にとってブランドの持つ「らしさ」を明らかにすることは大切であると同時に難しいことであると感じている。「水と生きる」には様々な想い、意味が込められているが、社員が理解し納得するには、具体的な企業活動と紐付いていることが重要であり、その企業活動を実際に体験してもらうことで、より自分ごと化されると考えている。

評価コメント

新たにサントリーグループに加わった海外社員を対象に、 企業理念に込められた想いや考え方についての本質的な理解と共感を得るための活動全体を通して、 企業としての強い意志が確認されました。また、 その世界観を視覚的・言語的両側面から表現するなど、 全世界で共通の考え方を一貫して浸透させることを現地の文化への理解を行った上で活動実施している点も評価。
そして、 グローバルで一貫したブランド戦略、 ブランドマネジメントおよびブランドコミュニケーションを推進するために、 「コーポレートブランド戦略部」を新設し、 国内外の社内浸透活動で一定の成果をあげている点を高く評価します。