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キレイキレイ

「キレイキレイ」ブランドを、「家族に選ばれるハンドソープのブランド」から「日本やアジアの人々に選ばれる清潔衛生のブランド」とすることを目的とし、「お互いを想い合い、つながりを強くすることで、安心して暮らせる社会づくりを支援する」というテーマの下、「コミュニティの清潔衛生習慣」を根付かせるブランド活動

課題背景

「キレイキレイ」は1996年O-157の流行をきっかけに家族の清潔衛生習慣を普及・啓発する社会的使命を元に生まれたブランドで、日本人のハンドソープを使った手洗い率の向上を促進してきた。家族や社会が多様化する中で、2019年から「個人・家族の手洗い習慣化」というステージから「自分のためだけではなく、大切な人のための手洗い」をテーマに啓発活動をスタート。その後、新しい生活様式の実践が求められる中、誰かを思って手洗いすることを啓発することで、清潔で衛生的な毎日を過ごせる社会の実現を目指す活動を展開。

組織体制

担当事業部門がリードして本活動を進めながら、経営企画や広告宣伝の部署を巻き込む体制でスタートした。「キレイキレイ」がコーポレートブランド「ライオン」との紐づきが強いブランドであり、コロナ禍に直面したタイミングこそ、本活動を通じて「ライオン」の存在意義を示すべきという機運も高まり、各部門からの後押し・支援を得られることとなった。また、社員全員が社内研修を通じて手洗い啓発の社内の理解と共感を獲得している。

戦略・実行

「お互いを想い、日常生活の中でできる安心づくり」というブランドパーパスを表現するマーケティングストーリーを「みんなでつなごうキレイのリレー」という活動テーマに集約し、シンボルとして象徴化。キレイキレイ製品、情報提供(衛生マイスターによる衛生授業の実施など)、楽しさ(手洗い歌)などの施策を一つのテーマの下で進めていった。そして、活動に賛同する事業者と生活のあらゆる場面でキレイの輪を広げる活動(リレー)を展開していくことで清潔衛生の情報を届け、生活者 の「キレイキレイ」への信頼、愛着を高めていった。
Sony Explora Science、Amazon Family、ヤマハ音楽教室など、子どもの挑戦の場やワークショップ、デジタルコンテンツやマイボトルなど手洗い習慣化コンテンツの体験の提供や、子ども支援のNPO法人や全国の産婦人科、東京メトロなどへの「キレイキレイ」商品の寄付活動による社会・子ども教育への支援を実施。直近では、すみだ水族館、東京タワー、JR九州など人とのつながりを創出する事業者や加古川市などの行政とも連携し、清潔衛生習慣を促進し、前向きに過ごせる社会を目指していく取り組みを進めている。

活動の成果

ハンドソープの使用率は9割にまで伸長(20年12月調査)。キレイキレイの使用率は5割、継続使用意向は9割(21年5月調査)にまで向上した。本活動に賛同する事業者との協業活動は以下のような成果となっている。
・幼稚園児を対象に大切な人を想いお絵かきをして手洗いを習慣化するマイボトル啓発は2020年秋に参加園児は35204人にまで拡大(開始当初の65倍)した。
・事業者とのワークショップ等を通じた協働により10万人以上に子どもへの手洗い習慣化コンテンツの体験提供を達成した。
「キレイのリレー」の考え方に賛同いただいた事業者と一緒になって清潔衛生習慣を促進するプログラムの内容を促進するなど活動に拡がりを見せている。

ご担当者様コメント

「キレイのリレー活動」が「ライオン」のパーパスの具現化に繋がっている。習慣をどうより良く変えていくかが私たちの存在意義である。「キレイキレイ」をお届けしている国や地域の人々の生活をどのようにより良く変えていくかという観点で、活動に賛同してくれる事業者やコミュニティを一つでも多く増やしながら、活動をさらに広げていきたい。地球温暖化の進行により次の感染流行も想像される中、いかに自分を守る習慣を身につけられるかが鍵となる。

評価コメント

本活動は、「個人の手洗い習慣」を目指していた「キレイキレイ」の目的を、コロナ禍を機に、「清潔衛生習慣の定着」とした社会課題解決活動と捉えることができます。また、考え方に賛同する事業者とのコラボレーションは、「リレー」というコンセプトを具現化したマーケティングであり、メーカー単独の活動ではない、社会に入り込んで考え方を広げる活動となっており、「生活衛生習慣」の幅広い浸透と「キレイキレイ」の社会での信頼の獲得を両立しています。「キレイキレイ」と「ライオン」の紐づきの強さから、同社の「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(ReDesign)」というパーパスをまさに具現化した活動と言え、商品という枠組みを超えたCSV活動として高く評価しました。