We give our clients the confidence to make Iconic Moves

SANU

人と自然が共生する社会の実現を掲げ、人々の意識や生活様式の変化を捉え「セカンドホーム・サブスクリプション」の事業化を短時間で社内外のステークホルダーを巻き込み、意見を取り入れることで、魅力的な体験価値の提供を目指した活動

課題背景

人が自然と調和し、楽しく、健康的に暮らし続ける新しい生活様式の提案を具現化するライフスタイルブランドとして、第一弾事業であるセカンドホーム・サブスクリプションサービス「SANU 2nd Home」導入には、従来の別荘、セカンドホームの持つ富裕層向けで、コストも管理も負担が重いイメージから、都市に暮らす人々が気軽に日常的に利用できる存在であるというイメージへのシフトが大きな挑戦であった。
同時に、ブランド発表から実際のサービス開始までの期間でSANUの目指すビジョンや、セカンドホームがもたらす生活様式の変化を伝達することに注力し取り組んだ。

組織体制

Founder自らがBrand Directorとしてブランディングに深く関与を行い、社外にも情報発信を行なっている。またブランディングの推進は、Creative Managerが全てのタッチポイントで露出されるブランド表現の品質管理を行なうと同時に、役員会とは独立した機関として「主体的にSANUを面白がる」「クリエイティブの力で人々を自然の中に連れ出す」をテーマとして掲げCreative Boardを創設し、事業課題の解決だけに依拠しない自由な発想でのクリエイティブ開発、コミュニケーションの企画を行う場を創出している。

戦略・実行

「Live with nature./自然と共に生きる。」というブランドコンセプトを策定からスタート。策定のプロセスでは、社内ディスカッション・潜在顧客層への定性及び定量調査を実施し、⼈と⾃然が共⽣する社会の実現を⽬指すライフスタイルブランドとして包容力のあるコンセプトを志向した。またコンセプトや宿泊施設での望ましい体験の提供については、株主やキャビンの建築設計者他、社外のステークホルダーを交えた意識共有化のワークショップやアクティビティも開催。
小さな組織ではあるが属人化しない仕組みづくりにも成功している。サービス開始迄のティザー期間においては、自然と共生することで実現できるライフスタイルをニュースレターでストーリーとして紹介、SNSを活用し生活者のUGCを狙ったバーチャルな取り組みにも注力をした。リアルのイベントでは、地元行政や地域の飲食店などの事業者も巻き込み、事業への共感を醸成した。また滞在中のブランド体験を最大化させるためにホテルとは異なる「もう一つの我が家」としての独自の体験を得られるように、建築設計、デザイン、備品、備品の配置などの体験設計にもこだわる活動を続けている。

活動の成果

活動成果は、サービスリリース(2021年4月)直後に初期会員枠は即時完売、ウェイティング登録制度を導入し常に会員枠は満席、採用においても応募志願者が増加し、社員は11名から27名まで拡大。2021年11月サービスローンチ時は、100を超えるメディアへの露出を獲得。Instagramは2.5万人以上のフォロワー獲得。環境配慮建築SANU CABINはウッドデザイン賞最優秀賞・日本空間デザイン賞2022を受賞するなどの成果につながっている。また社員がブランドのコンセプトに共感することで、強力なファンとなり、顧客の生の声を聞くことで当該事業の改善、育成に活かす意識が芽生えている。社員を大切にし、イキイキと働く環境ができている事が社外にも伝わるブランディングとしても評価。

ご担当者様コメント

SANUが人と自然が共生する社会の実現を目指す中で、まず第一弾事業として、「都市から日本各地の美しい自然に繰り返し通い、生活を営む」新しいライフスタイルの提案からスタートした活動。今後も拠点展開強化によってセカンドホーム事業を全国、そして世界に広げることで、自分が暮らす地球をホームとして大切に思う人が増えることを願っている。さらに、都市生活全体を顧客のジャーニーとして見つめ、他事業・サービスへの拡張を図りたい。

評価コメント

本活動は、スタートアップ企業の活動として、事業開発からサービスの提供開始までを短期間でアジャイルに取り組んだ学ぶべき点が多い活動だと評価しました。顧客の体験価値を最大化させるために、セカンドホームを訪問する前から滞在まで、一連のジャーニーを研究し、独自の体験によるブランドイメージ構築を、リアルバーチャルの両体験を組み合わせ構築しています。またブランド立ち上げ当初から他事業化を見据え、既に物販や移動手段など様々なタッチポイントでもサービスを提供、ブランド育成を戦略的に始めていることも今後のブランドの体験価値向上につながると期待しています。