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unicharm

MVVを整理し、対外的にも理解しやすいメッセージ「Love Your Possibilities」を開発。社員が腹落ちし、実際の事業活動をドライブできる様に、Visionを実際の事業で本格的に展開。ブランドを軸に社会課題への取り組みなどに拡がりをみせた活動 

課題・背景

1961年の創業以来、NOLA&DOLAのビジョンを軸に成長を遂げているユニ・チャーム。一方で、急速な時代の変化、それに伴う顧客の価値観の変化に対応すべく、2030年までに世界No1シェア獲得および共生社会の実現に向けて強く推進する必要があり、ユニ・チャームとしても変化をしていかなければならないとの意識から、Purpose=Mission / Vision / Value /の整理を行い、メッセージを打ち出す必要があった。

戦略

戦略策定においては、中長期目標を達成するためには、特に国内外の若い世代(特にM/Z世代)とユニ・チャームコーポレートとのエンゲージメントを高めていくことが必要不可欠と判断。M/ Z世代ともワークショップを重ね、MVVと共にCorporate Brand Essence 「Love Your Possibilities」を打ち出した。これには、「どんな人にも可能性がある。自らの可能性を慈しみ、そして利他の心をもって共生社会の実現を目指す」という想いが込められており、共生社会の実現という次世代につながる約束としてNOLA&DOLAと共に、中長期的なビジョンとして展開している。

実践

ビジョンを象徴する具体事業として、 ①RefF-Project:自治体と共創して開発した世界初のリサイクル紙おむつ②Jagriti Project:インド農村部における生理知識の啓発と生理用品販売・経営サポートによる女性起業家支援③ソフィ妊活ライナー:妊活タイミングをチェックできるおりものシートの開発により妊活中の女性が抱く不安や悩みの軽減にモノとコトで貢献、などがあり、実際に体現している。 また、社内でも、社長直轄のクロスファンクションチームを立ち上げ、社長及び役員から「今週のLove Your Possibilities」というテーマで全社員へのメッセージを発信するなど、社員への浸透・推進を図っている。

成果

対外的には、ソフィ妊活ライナー発売後、妊活ライナー認知者は336万人にのぼり、認知者ベースで「気軽に妊活できそうなイメージ」を56%獲得。また、インドのJagriti Project対象エリアでは、ナプキン使用率が30%から90%に上昇している。また、学生のリクルーティングへの影響として、ワークショップ応募者が約1.3倍に増加するなど、ユニ・チャームのPurposeやMission、Visionへの共感と、特にCorporate Brand Essenceが打ち出されたことによる理解のしやすさによる効果が出ている。

評価コメント

創業当時よりユニ・チャームは、NOLA&DOLA (Necessity of Life with Activities & Dreams of Life withActivities)というVisionを軸に世界各国に事業展開し、またこのVisionに共感する社員が集まっておりブランドとしても成功していたと思われる。ここから、さらにどのようにブランド発展させていくのかという今回のフェーズで、共生社会の実現に対する本気度を打ち出すため、また社外にも考えが伝わりやすくするためにMVVの整理と対外的にも理解しやすいメッセージを開発し、そして実際の事業をさらにドライブさせている。Visionを実際の事業で本格的に展開し、ブランドを軸に社会課題に取り組み、人々を動かしている事例として高く評価できる。