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Kubota

廣瀬 文栄 様
株式会社クボタ
KESG推進部 担当部長

Best Japan Brands 2024
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。各社のブランドリーダーが5つの質問に答えるインタビューシリーズ。

この1-2年を振り返ってみて、御社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか。

2021年に長期ビジョン「命を支えるプラットフォーマー」と中期経営計画を発表し、この1~2年はその基盤形成と位置づけ、少しずつ成果が現れるとともに、新たな成長の兆しが感じられた年でした。 
グローバル経営の中で更なる成長を目指し、いかに選択と集中を行っていくかという課題に向き合ってきました。グローバルブランディングにおいても、本社がやるべきことと各事業・拠点がやるべきことを少しずつ見直しながら活動を進めてきたところです。 

組織や事業全体として (担当部門として)、対応する領域や範囲はどのように変わってきているでしょうか。

2021年にESGを経営の中核に据えたクボタ独自のK-ESG経営を開始。ブランドに関わる部門としては、増員を図りながらステークホルダーに「共感」「参画」いただける関係構築を図っています。 
2023年春北海道Fビレッジ内に農業学習施設KUBOTA AGRI FRONTを開設しました。“食と農の未来を志向する仲間づくりの場”と位置づけ、1か月あたり1万人を超える来場がありました。農業経営シミュレーションゲームや小学生向けトラクタ遠隔操縦体験など、楽しく美味しく学べる体験を提供しています。 
2024年1月CESに初出展し、新たな農業の在り方として電動トラクタを出展。2025 年の大阪・関西万博では業種の異なる12者と共に「未来の都市」に協賛、未来 を共創するプロセスを一人でも多くの方々に体験いただければと思います。

想定を越える社会や人々の変化に対して、事業として、ブランドとしてどのように対応してきていらっしゃるでしょうか。

クボタは約130年間「食料・水・環境」の領域で社会課題解決のために歩んできました。そして今、食料問題や地球温暖化などの問題に対して、カーボンニュートラルで、レジリエントな社会実現のために、研究開発とイノベーション創出に向け取り組んでいます。グローバルレベルでお客様に選んでいただけるブランドを目指すとともに、その実現のためにOne Kubotaとして一体感あるブランドづくりを行いたい。そのためにブランド体系の整備や人材育成にも注力していきたいと考えています。 

社員の働き方や意識は、どのように変わったと感じているか。ワークライフバランス、効率性やエンゲージメント、社内コミュニケーションといった社内カルチャー、社員の価値観などに、どのような影響があり、それにどのように対応してきていらっしゃるでしょうか。

コロナと従業員数の拡大に伴いエンゲージメントの向上を目的に、1on1の徹底やタウンホールミーティング、リスキリングの機会提供など企業理念の浸透と対話を重視した企業文化づくりに力を入れています。また、長期ビジョンとして目指す社会“スマートビレッジ構想”を伝えるために、デジタルコンテンツ化も取り組みました。社内でも評価が高く、CESでの発信にもつながりました。 
業務や領域を超えてチャレンジする制度や新規事業などの公募制度の活性化など従業員のロイヤリティ向上に寄与しています。 

パーパスや経営の理念、ビジョンなどの重要性が論じられていますが、それらを事業活動の中で、どのような形で活かしていらっしゃるでしょうか(実体化に向けてどのような取り組みをされているでしょうか)。

クボタが目指す姿として発信している「命を支えるプラットフォーマー」や、長期経営目標である「グローバル・メジャー・ブランド」は、ここ数年で事業活動の中にかなり定着してきました。海外拠点のメンバーが掲げる方針の中に織り込まれ、ソリューションを開発する過程において徹底されていることからもそれが実感できます。こうした成果はトップコミットメントの徹底と継続的な発信ができていることの表れであると自負しています。