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NTT DATA

ロブ・ラスムッセン 様
株式会社NTTデータグループ
常務執行役員
グローバルマーケティング &
コミュニケーション本部長

Best Japan Brands 2025
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。 各社のブランドリーダーが 3つの質問に答えるインタビューシリーズ。

問1. どんな1年であったか:

この1-2年を振り返ってみて、貴社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか?
「ひと言」で表現するとすれば、どんな言葉で表すことができるでしょうか。その「ひと言」の背景や意味合いなどもお聞かせください

2024年は組織改編による大変革の年となり、より統一されたビジネスとブランドが構築されるとともに、「持続可能で質の伴った成長」という目標が明確になりました。これによって、人を中心に添えたアプローチを強化し、当社の事業が社会の人々の益となることを前面に押し出せるようになりました。 
NTT DATAは、日本国内では大規模なインフラプロジェクトで知られていますが、一方で、フィンテックやファストファッション、航空管制塔システムから社会基盤サービスに至るまで、さまざまな業界にわたり、革新的な技術やサービスを提供し、人々がより安心安全で快適に暮らせるような支援をしております。 
また、複数年にまたがるブランドキャンペーンも開始しました。NTT DATAが持つ専門性の高さや革新的技術力が社会や暮らしを支え、そして活気をもたらしているのであるというキャンペーンを国内に展開しております。このキャンペーン活動をきっかけに、社内でも意見交換が活発になされるようになり、社員共通の目的意識を高めることができました。新しいブランドメッセージ「Moving forward in harmony」には、当社が培ってきたこれまでの企業文化をとらまえた上で、人を中心に携えたソリューション提供力を更に高め、世の中に提供していくのだという思いが込められています。 
2024年を1つの言葉で表すとすれば、「自信」でしょうか。「謙虚さ」は今までも私たちが価値観として大切にした中心的な言葉でしたが、有意義なインパクトを創出する力として、会社全体としてこれまでにないレベルの自信を持てるようになりました。

問2. Change – 変化と対応:

この1-2年において、様々な変化があったものと思われますが、貴社にとっての主な変化とその対応について、お考えをお聞かせください

近年、事業経営の急速な変化は、市場における最も重要な変化の1つとなっています。この変化に対し、企業がビジネスモデルや働き方を適応させるために、テクノロジーは重大な役割を果たしてきました。その結果、以前のようにお客様のIT部門担当役員から要望を聞くのではなく、お客様の経営幹部全員がテクノロジーに関わっています。これは、企業の競争力強化において、テクノロジーの重要性が増していることを表しています。私たちには多様な分野の成功事例があることから、お客様の経営幹部たちの間でも、NTT DATAがどのようにして自社の基本的ニーズを経営課題の解決となる戦略的ソリューションへ昇華できるかということへの関心が高まっています。 
かつて、DXという概念は不確かで複雑なものでしたが、今では多くの企業にとって明確な指針となっています。同時に、当社のアプローチも進化しています。お客様の潜在的な要望をプロアクティブに抽出し、戦略的ソリューションを作り上げてお客様に提案しております。 
今後、AIは業界や事業運営を再構築する大きな力として台頭していきます。事業成果を加速し、向上させる可能性が期待される一方で、それに伴うリスクにも注意が必要です。そのため、私たちは「クライアントゼロ」という社内プロジェクトを立ち上げ、お客様に紹介する前に、自社で徹底的にテストを行う仕組みを整えました。 
変わらないのは、私たちの「人」と「地球」へのコミットメントです。NTT DATAは、自然災害や異常気象が多発する日本に根差した企業ブランドであり、人々の環境と豊かな暮らしを守るためには、イノベーションと持続可能性のバランスを取ることの重要性を理解しています。 

問3. Challenge – 未来への課題:

今後 (これからの1-2年で)、貴社の事業やブランドにとってどのようなこと(変化)が起きると考えていますか?その変化による課題に対して、どのような準備が必要だとお考えでしょうか

今後1-2年は、世の中全体での相互連携が課題になると思います。私たちがデータセンター企業として、世界第3位のポジションにあることは大きなチャンスです。世界各所に多数保有しているデータセンターに加えて、新たなデータセンターの建設にも積極的な投資を続けています。これらをAI需要に対応させることは課題ではありますが、同時に大きな成長機会でもあります。 
また、当社は世界有数の通信事業者であるNTTと緊密な関係にあるという、他社にはない強みを持っています。今後さらに「コンピューティング」と「コネクティビティ」が不可分となるビジネス市場に独自のサービスを提供する上で、大きなアドバンテージとなります。 
国内ビジネスでは、私たちの盤石な組織体制を活用して、継続的にオーガニック成長に注力していきます。私たちは、「どのお客様に」、「どの領域の」、「どのサービスを」提供すべきかを見極め、戦略的優先事項に沿って投資を進めています。 
最終的な目標は、「Quality Growth(質の伴った成長)」、つまり、持続可能でインパクトがあり、当社のバリューに合致した成長です。佐々木社長がよく話されているように、これは数字のみの成長ではありません。お客様と社会にとって継続的な価値を創出することも意味しております。この目標を基盤として、私たちの取り組みはすべて、イノベーション・サステナビリティ・ポジティブインパクトに対する私たちのコミットメントを反映した形で成長するように設計されています。