We give our clients the confidence to make Iconic Moves
87

Brother

田丸 弓恵 様
ブラザー工業株式会社
CSR&コミュニケーション部 部長

Best Japan Brands 2025
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。 各社のブランドリーダーが 3つの質問に答えるインタビューシリーズ。

問1. どんな1年であったか:

この1-2年を振り返ってみて、貴社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか?
「ひと言」で表現するとすれば、どんな言葉で表すことができるでしょうか。その「ひと言」の背景や意味合いなどもお聞かせください

昨年は、社長交代という大きな経営の変化があった1年でした。新体制で事業ポートフォリオ変革に取り組む中、ブラザーの強みとは何かを改めて議論した結果、コーポレートスローガンである”At your side.”に尽きるという結論に達し、その想いをどう発信するかを突き詰めました。
新体制のスタートに際し、「これからも、At your side.」と題して、新聞の全面広告で新社長の想いと当社の事業ポートフォリオについて発信しました。これは非常に好評をいただき、ブラザーの事業展開への理解や信頼感の醸成につながり、若年層の認知度向上にも貢献しました。

問2. Change – 変化と対応:

この1-2年において、様々な変化があったものと思われますが、貴社にとっての主な変化とその対応について、お考えをお聞かせください

グループビジョン「At your side 2030」で示している戦略は変わりませんが、新社長の変革に対する想いを発信したことが大きな変化と考えています。
統合報告書2024で公開した「価値創造プロセス」においては、お客様の立場に立って迅速に価値を届ける“At your side.”の精神を軸に、バリューチェーンマネジメントを更にスピードアップさせ、社会の発展と地球の未来に貢献することを宣言しています。
企業のサステナビリティや長期的な企業価値向上についても発信を強めており、「大和インターネットIR表彰2024」サステナビリティ部門優秀賞の初受賞をはじめ、主要IRサイト評価機関3社で高評価を獲得し、「IR優良企業賞2024」において「”共感!”IR賞」に初めて選定されました。また、昨年は以前から広報パートナーとして「種の保存」と「環境教育」に関する啓発活動を支援している東山動植物園のコアラ来園40周年記念イベントを協賛し、地域の皆さまに当社の活動を知っていただくきっかけとなりました。

問3. Challenge – 未来への課題:

今後 (これからの1-2年で)、貴社の事業やブランドにとってどのようなこと(変化)が起きると考えていますか?その変化による課題に対して、どのような準備が必要だとお考えでしょうか

次期中期戦略に向け、事業ポートフォリオ変革のスピードを加速させることが必要です。産業用領域の事業が拡大するに伴い、一般のお客様の目に触れる製品の比率が下がっていくことが予想されます。製品を通じたブランドの認知度が下がっていく中で、これまで当社と接点がなかった若年層も含め、より多くの方々にブラザーという会社を知っていただき、ファンになっていただくためのブランド訴求が必要になります。「ブラザーは信頼できる」という印象をこれからもステークホルダーの皆様にお持ちいただけるよう、様々なシチュエーションにおいてブランドの認知度を上げることが重要と考えています。
投資家に対しても、当社が事業ポートフォリオ変革を遂げた先に、どのように企業価値が上がるのかをストーリーにして伝え、期待感を醸成していくことが必要だと考えています。