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Marugame Seimen

山口 寛 様
株式会社丸亀製麵
代表取締役社長

Best Japan Brands 2025
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。 各社のブランドリーダーが 3つの質問に答えるインタビューシリーズ。

問1. どんな1年であったか:

この1-2年を振り返ってみて、貴社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか?
「ひと言」で表現するとすれば、どんな言葉で表すことができるでしょうか。その「ひと言」の背景や意味合いなどもお聞かせください

「人のチカラ」、これに尽きます。資材や食材などの値上がり、そして人材不足に直面している外食という事業環境にあって、当社はこの1年、人を増やして教育にも時間を割くことで、お店での「手づくり」「できたて」を貫くことができ、業績も好調でした。「人のチカラ」を信じて成長できた1年だったと感じています。
現在、従業員はパートナー(アルバイト・パート社員)を含めて約3万人。昨年より4〜5千名の増加となり、社員も2割ほど増やすことができました。この「人のチカラ」を糧に、今後は小型店舗なども含めて店舗数も増やしていきたいと思います。

問2. Change – 変化と対応:

この1-2年において、様々な変化があったものと思われますが、貴社にとっての主な変化とその対応について、お考えをお聞かせください

当社は昨年6月、経営方針を「従業員のハピネスを第一に考える」思想へと大きく転換。さまざまな制度を含め、改革を進めています。
他社は人を減らしてDXを進める省人化に舵を切っていますが、属人的な職人技や人のぬくもりある食体験はDX化できない財産です。当社は人のチカラでお客様を感動させることに注力しています。その甲斐あって、離職率は減り、キャリアを積み重ねることにやりがいや誇りを感じる風土も醸成されつつあります。
従業員の明るさも増し、主体的に考え、行動する従業員も目立つようになってきました。お客様からインフォメーションセンターに頂くお褒めの言葉は約2倍に増え、NPSスコアも約40%アップしています。

問3. Challenge – 未来への課題:

今後 (これからの1-2年で)、貴社の事業やブランドにとってどのようなこと(変化)が起きると考えていますか?その変化による課題に対して、どのような準備が必要だとお考えでしょうか

外食はこれからも厳しい環境が続きますが、その中でも現状に満足することなく「手づくり」「できたて」のおいしさを追求し続けていきます。そのためにも、どんどん人に投資して組織を強くしていきたい。「人のチカラ」で業績はもっと伸ばせるはずです。
さらには、もっと地域とつながることにも挑戦したいと考えています。チェーンは全国統一が基本ですが、気候、環境、食の嗜好も、好まれる食材も全国均一ではありません。地域のコミュニティとつながり、地域になくてはならない存在なるためには、本社主導ではない取り組みも必要になります。現場に権限を与えて、現場のアイデアを尊重し、本社がその主体性をサポートすることで、より強いブランドへ進化させていきたいと考えています。従業員のハピネスを原動力に唯一無二の感動創造で成長する企業をつくっていきたいと思います。
いずれにせよ、丸亀製麺らしい驚き・ワクワクのある商品や空間など体験価値を高めながら、面白いことをやっている楽しそうな会社であり続けるために、チャレンジを続けていきたいと思います。