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7-Eleven

岡嶋 則幸 様
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
執行役員 マーケティング本部長 兼
大阪・関西万博プロジェクト
統括リーダー

Best Japan Brands 2025
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。 各社のブランドリーダーが 3つの質問に答えるインタビューシリーズ。

問1. どんな1年であったか:

この1-2年を振り返ってみて、貴社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか?
「ひと言」で表現するとすれば、どんな言葉で表すことができるでしょうか。その「ひと言」の背景や意味合いなどもお聞かせください

急激な変化に対応していくために、当社の普遍のスローガンである「変化への対応と基本の徹底」を改めて意識した1年でした。 というのも、セブン‐イレブンが提供しているおにぎりやサンドイッチ等のオリジナルフレッシュフードについては、質という価値を全面にお伝えしてきた中、お客様の声としてこれまでは「ちょっと高いけどおいしいね」から、インフレや物価高騰の中で「おいしいけど高いね」となってしまいました。
これからは「おいしさ」に加え、「値頃感」「お得感」も価値のひとつとして訴求し、お客様がお店に行きたいと感じていただける商品の魅力を提案していければと思っています。

問2. Change – 変化と対応:

この1-2年において、様々な変化があったものと思われますが、貴社にとっての主な変化とその対応について、お考えをお聞かせください

タイパ意識とコスパ意識が高まる生活者に、当社の強みである21,000店舗のリアルな接点を通してより快適で豊かな生活を送っていただくために、現在はSNSを通じた情報発信に力を入れ始めています。TVを見ない30代以下にLINEやX等でお店に行きたくなる情報をタイパよく届けたいと思っています。同時にマスコミやインフルエンサーを対象に新商品の発表会も積極的に行い、第三者による客観的な情報の拡散を促す活動も強化しています。
SDGs関連では、これまでエリアごとに地域の食材を地域の工場で製造し地域のセブン-イレブンで売る「地産地消」の取り組みを行っており、2024年10月には初めて全国11エリアで同時に地域フェアを一斉開催するなど地域の活性化も進めています。
マーケティングにおいては、生活者の価値観の変化を捉え、より魅力的な商品やサービスの開発を行うために、ID-POSデータを活用した顧客分析に力を入れています。これまでは商品カテゴリーや店舗、地域を軸としたデータ分析が中心でしたが、今後はひとりの生活者がいつ何を何のために買っているのかを分析することで、ライフタイムバリューを強化していくことが重要になると考えます。

問3. Challenge – 未来への課題:

今後 (これからの1-2年で)、貴社の事業やブランドにとってどのようなこと(変化)が起きると考えていますか?その変化による課題に対して、どのような準備が必要だとお考えでしょうか

今後の人口減少化は避けられない課題だと考えています。
その中で成長をめざすには、1人あたりの来店頻度を高めることが重要です。当社には「お客様のために」ではなく「お客様の立場で」考えるという姿勢が脈々と受け継がれています。売る側のおしつけではなく、お客様がどう感じるかを大事にする意識が今後ますます大事になると思います。
また、日本の人口が減っていく中で、日本に住む外国人は増えています。インバウンドはもちろん、外国人のお客様にも日常的に使っていただくためのブランディングも重要となっていくと考えています。
大阪・関西万博の会場には、フードロス・資源循環に配慮し、新たなテクノロジーを導入した「未来型」店舗を2店舗出店します。持続可能性に配慮した商品の品揃えや出来立て店内調理によるカウンターフードの品揃えをさらに強化し、これからのセブン‐イレブンをぜひ多くの方々に体感いただきたいと考えています。