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Sumitomo Life

藤原 俊介 様
住友生命保険相互会社
ブランドコミュニケーション部
ブランド戦略室 室長

Best Japan Brands 2025
ブランドリーダーズインタビュー

これまでにない変容を続ける環境の中で、ランクインしたリーディングカンパニーは今後の成長のためにどのようにその変化を捉え、対応しようとしているのか。 各社のブランドリーダーが 3つの質問に答えるインタビューシリーズ。

問1. どんな1年であったか:

この1-2年を振り返ってみて、貴社の事業やブランドにとってどのような年でしたでしょうか?
「ひと言」で表現するとすれば、どんな言葉で表すことができるでしょうか。その「ひと言」の背景や意味合いなどもお聞かせください

ブランド価値を高める取り組みを着実に前に進められた1年でした。
当社は2023年に「住友生命グループVision2030」を策定し、ウェルビーイングを経営の中心に据えた経営戦略をいち早く進めています。その中で、”for your well-being”というメッセージを打ち出しつつ、取り組みを進めています。
ウェルビーイングという言葉は新しいものですが、目指す価値観は、400年を超える歴史をもつ住友グループが大切にしてきた事業理念と通じるものである、ということを、社内で心合わせした1年でもありました。昨年は、住友グループ発祥の地である京都に46名の役員が集まり、住友の理念について学び直す機会も持ちました。こうした取組みを今後も重ね、目指すビジョンの実現に向けて、4万人を超える全職員が”for your well-being”な行動を広げていくチャレンジを引き続き進めたいと考えています。

問2. Change – 変化と対応:

この1-2年において、様々な変化があったものと思われますが、貴社にとっての主な変化とその対応について、お考えをお聞かせください

ブランド面では、”for your well-being”の社内の認知が高まってきており、着実に行動に移していくフェーズに入っています。行動化を進めるには、その前段として、自分事化が重要であるため、新たな取組みとして、社内で”for your well-being”を体現している職員を推薦し合ってもらう社内表彰(アワード)を創設しました。アワードの推薦プロセスの中で、一人ひとりが理解をしっかりと深めてもらい、さらなる行動化へとつながることを期待しています。
事業面では、2018年に発売した健康増進型保険“住友生命「Vitality」”が累計販売件数 200 万件を突破しました。ウェルビーイングのベースである身体的健康を支えるプログラムを盛り込んだ画期的な商品ですが、この価値をより多くの方々に体験してほしい、という思いから、2023年にVitalityの健康プログラムを単独でご利用いただけるプラン(Vitalityスマート)を発売しました。昨年は、「健康経営」に活かしていただけるよう、法人向けの福利厚生タイプも発売し、大変好評いただいています。様々なチャレンジを通じて、ウェルビーイングに貢献する、「なくてはならない」保険会社グループを目指してまいります。

問3. Challenge – 未来への課題:

今後 (これからの1-2年で)、貴社の事業やブランドにとってどのようなこと(変化)が起きると考えていますか?その変化による課題に対して、どのような準備が必要だとお考えでしょうか

2025年に行われる、「大阪・関西万博」を通じて、ウェルビーイングに対する関心が、ますます高まっていくと考えています。住友グループとしても、6月下旬から始まる「健康とウェルビーイング」に関するテーマウィークの中で、積極的に発信する機会をもつ予定です。
ウェルビーイングという言葉は多義的で、つかみづらい部分もありますが、当社はこの価値観について数年をかけて議論を行い、理解を深めてきたという自負があります。その中で、私たちは、保険会社の枠を超え、グループ全体、あるいはパートナ企業とともに一人ひとりのウェルビーイングを支援する「WaaS(Well-being as a Service)」の提供に向けた取組も進めています。
私たちの根底にはあるのは、やはり住友の事業精神であり、「自利利他公私一如※」といった考え方は、”for your well-being”な取組みにもつながっていると考えています。こうした、礎の部分を大切にしつつ、新たな価値を届け、ブランドも高めていきたい、と思います。

※住友の事業は、住友自身を利するとともに、国家を利し、かつ社会を利する事業でなければならないという考え方